睡眠障害になってしまったら…焦らず気長に治していこう

何となく寝つきが悪くなってきたなあ、と思うくらいだったら、日常生活の見直しだけで睡眠リズムを改善できる可能性があります。しかし、睡眠障害になってしまった人は、何日も眠れず辛い、日中眠くて仕方がないのに、夜になると眠れなくなるなど、日常生活に支障をきたしてから初めて病院を受診するのがほとんどです。

睡眠障害はとても厄介で、焦る気持ちと裏腹にすぐには治ってくれません。投薬と日常生活の改善、他の病気があればそれの治療と合わせて、じっくり治していかなければなりません。

改善してくるまでの間は、とても辛いです。投薬に疑問を感じることすらあります。日常生活を正すことも、時には苦痛になることもあります。私がそうでしたから、その気持ちはとても良く分かるのです。

朝起きられない絶望感、昼過ぎにならないと目が覚めない自己嫌悪、昼夜逆転の身体のダルさ、何時間経っても眠りに就けない焦り、数時間しか眠れないガッカリ感…。いつになったら治るんだろうと毎日思っていました。ですが、明けない夜はないように、一生治らない、改善されない睡眠障害はないのです。

きちんと投薬し、生活習慣を正していけば、時間はかかりますが、必ず改善の兆しは出てきます。私も未だに、季節の変わり目などは体調や睡眠リズムを崩しやすいですが、以前のように何か月も引きずることなく、数日で取り戻すことができています。これまでここに書いたことを全て実践し、継続し続けたからです。

人によっては、数か月、あるいは数年単位で改善してくるでしょう。私は数年かかりました。でも、これが習慣化してしまえば、この先とても楽になります。思考も前向きになり、日々の生活に張り合いが出てきます。

睡眠障害がピークだった時は、うつ状態も合わさり、過去と未来のことしか考えられませんでした。その日を大事にできなかったから、取り戻せない過去のことと、不確定な未来の不安ばかりが頭の中をグルグル回っていたのだと、今だから分かります。1回きりしかない「今日」を丁寧に過ごすことで、前を向いていけるようになったのです。

今、絶望の淵に立たされている人も、暗闇に囚われている人も、まず自分の睡眠障害を治すことから始めてください。全てを一気に実践しなくてもよいのです。自分のできることから、ひとつずつ改善していきましょう。今の状態から少しでも抜け出せれば、儲けものですよね。